今はキャンプ場であるが、曲輪や堀切の跡がありありと残る山城〜真里谷城(まりやつじょう・上総(千葉))
かつて訪れたことのあるキャンプ場
みなさん、こんにちは、シンです。
2023年6月18日(日)。
千葉県木更津市にある、真里谷城(まりやつじょう・上総)にやってきました😀
この城は戦国時代、上総武田氏の居城として知られ、
小田原征伐で廃城とされるまでは、この地一帯に勢力を保っていたようです。
![](https://i0.wp.com/transientcastle.com/wp-content/uploads/2023/06/IMG_7742.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
◉城のジャンル
平山城(ひらやまじろ)
◉文化遺産としての見どころ
◉防御施設としての見どころ
◉駐車場所
キャンプ場の駐車場に30台分ほどの駐車スペースあり
今は木更津市のキャンプ場になっている真里谷城跡。
実は私は以前、木更津市に住んでいたことがあり、
子どもたちを連れてここでキャンプをしていたことがありました。
その時は「城跡がある」という程度の認識で、あまり興味がなかったのですが、
今ではその時の記憶も呼び起こしつつ、じっくり城跡を検分します✊✨
![](https://i0.wp.com/transientcastle.com/wp-content/uploads/2023/06/IMG_7719.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
キャンプ場の駐車場に車を停め、
まずは真里谷城の縄張り図を目にしました。
主郭(本丸)を中心に、二の郭(二の丸)、三の郭(三の丸)など、
平山城として、けっこう防御が固そうな城です。
城山神社から腰曲輪へ
駐車場からすぐ目の前にある城山神社を、まずは検分します。
城跡には大体、神社があることが多いです。
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こちらが城山神社入り口の鳥居です。
山林の中にある神社って、かなり厳かというか、神秘的な感覚に襲われます。。
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小さな狛犬(こまいぬ)まであり、当時の名残を味わえます。
キャンプ場のすぐ近くに、このような景観があったとは。。
今さらながら、少し驚いています。
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ここが、神社の本殿ですね。
造りは、かなり今風でした。
再建されたのでしょう。
この城山神社の様子を動画でご覧ください。
周りでキャンプを楽しんでいる人たちの声が聞こえますが、
それ以外は小鳥のさえずりが聞こえるのみで、
静かな、そして厳かな雰囲気が漂います。
山城の中の神社というのは、こういう趣があって良いです。
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城山神社を検分したのち、裏側にある山道を登っていきます。
地形を見るに、虎口(こぐち)のように思えます。
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城山神社の裏側に到達!!
ここが、先ほどの縄張り図で見た、腰曲輪ですね。
腰曲輪とは、、
山の中腹あたりに設けられた防御施設で、
山肌をよじ登ってくる敵兵を迎えうつ場所です。
ここで、この腰曲輪とその周囲の様子を動画でどうぞ。
それなりに広さがあり、
山肌をよじ登ってくる敵兵を撃退するには十分なスペースですね。
真里谷城の本丸跡へ
城山神社から腰曲輪、と検分したところで、
次に主郭(本丸跡)へ行ってみます。
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Googleマップを確認し、、
真里谷城本丸跡とある場所へ、近づいていきますよ。
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腰曲輪から、山の裏手側の山道を歩いていきます。
このような山道、いかにも”城跡”という感じがして好きです。
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おっと!!
物見台を発見しました!
多くの城山では、このような物見(監視)をする場所が、
高いところに設けられる傾向があります。
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ほとんど崩れている階段を登り、物見台を確認します。
少し分かりにくいですが、登りやすいようにロープが上から下がっています。
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ここが物見台ですね。
戦国の当時には、この高台の場所で、下から攻め上がる敵兵の動きを監視していたのでしょう。
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そして、その物見台から少し降りたところに、
開けたスペースを確認できました。
ここが主郭(本丸跡)で間違いなさそうです。
それでは、ここの様子も動画でご覧ください。
ご覧のように、火を起こすための竈(かまど)や、
流しそうめんで使う竹竿などがあります。
これらはキャンプで使う用具たちですね。
私の子供たちも以前、ここで流しそうめんをしました。😅
まさか、その場所が主郭(本丸跡)だったとは、、当時は全く気づきませんでした。。
そしてこのすぐ下はキャンプ場につながっています。
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あらためて見ると、
けっこうな広さですよね。。
虎口を通って二ノ郭(二の丸)へ
では次に、二ノ郭(二の丸)へいきます。
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こちらから二ノ郭(二の丸)を目指して前進します。
今ひとつ、場所に確信を持てなかったのですが、
おそらく二ノ郭(二の丸)はこの先にあるはず。
であれば、この写真の場所が虎口(こぐち)ではないかと、、。
ちなみに虎口(こぐち)とは、
敵兵が攻め寄せてくるさい、
城内への侵入を防ぐため、道をわざと折れ曲がるように造って敵兵の進軍速度を遅らせ、
その間に道の両側から城兵が弓を射るなどして、撃退する防御施設です。
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はい、ここが縄張り図からそれと推測する、二ノ郭(二の丸)です。
ここも割と広めの敷地で、主郭(本丸跡)から少し下がった位置にあります。
それでは、ここの様子も動画でご覧ください。
やはり、明らかに城を防御するための、一定の区画であることが推察できます。
そして、動画の後半で撮影している、武者走りのような小道などがあり、
ここから他の曲輪に向かうためのものであることが分かります。
最後に三ノ郭(三の丸)、そして堀切(ほりきり)へ
二ノ郭(二の丸)と思われる場所も検分できました。
最後に、縄張り図にあった、三ノ郭(三の丸)と堀切(ほりきり)を検分に向かいます。
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こちらの階段を降り、下に向かいます。
目の前に広がる竹林に、山城の雰囲気をありありと感じます🎋
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こちらも、縄張り図から察するに、
おそらく腰曲輪の一つではないかと思います。
右手側が二ノ郭より上部、左手側が、敵兵が登ってくるところですね。
(竹林の間を縫って、攻め上ってくる可能性もあるでしょう。)
そして城兵はこの腰曲輪にて、攻め登る敵兵を迎え撃つ、という図式です。
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三ノ郭(三の丸)にたどり着いたところで、
「大堀切」という木柱が。。
おそらく、堀切(ほりきり)の近くに立っていたものが倒れて、ここに置かれたのかもしれませんね。
そしてこの三ノ郭(三の丸)の外側を覆うように、
堀切(ほりきり)が口を開けて敵兵を待ち構えています。
堀切(ほりきり)とは、、
敵兵が歩きやすい山の尾根道を途中でスパッと断ち切ったもので、
城の防御施設の一つです。
それでは、この三ノ郭(三の丸)〜堀切(ほりきり)の様子も動画でご覧ください。
三ノ郭(三の丸)の中心部にある、「生ごみ置き場」というのが少し悲しい気がしますが、
現在はキャンプ場となっているため、それも致し方ないでしょう。
それより、スパッと断ち切られたような堀切(ほりきり)の様子、いかがでしょうか?
これだけ防御施設の遺構が残っていると、
城マニアとしては城巡りの甲斐もあるというものです。
![](https://i0.wp.com/transientcastle.com/wp-content/uploads/2023/06/IMG_7745.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
再度、堀切(ほりきり)の様子を写真で。
右側から左側へ、すなわち、城の中心部に進むには、
この堀を越えなければなりません。
では、この堀切(ほりきり)の中を、堀沿いに手前に進んできたらどうなるか?
そうしたら、おそらく三ノ郭(三の丸)に待ち構える城兵によって、
土塁の上から狙い撃ちにされるでしょう。
以上で、真里谷城の検分を終わります。
腰曲輪を含む複数の曲輪に堀切(ほりきり)、虎口(こぐち)などなど、
城の防御施設としてはけっこう見応えがあるところだと思います。
千葉県南部を訪れる機会があれば、一度立ち寄ってみてください。
ではまた!!