複数の虎口や馬出しに魅了される〜小田城(おだじょう・常陸)

2024年6月24日

美しく整備された城址、一度は見るべき!

こんにちは、シンです。

2023年5月6日(土)。

この日、3件目の城巡りになります🚙

もうすぐ日も暮れようかという夕方、

たどり着いたのは戦国大名・小田氏治の拠点であった小田城(おだじょう・常陸)

小田城(常陸・茨城県)

◉城のジャンル

平城(ひらじろ)

◉文化遺産としての見どころ

評価 :3.5/5。

◉防御施設としての見どころ

評価 :4/5。

◉駐車場所

「小田城跡歴史ひろば」資料館前に10台分ほどの駐車スペースあり

JR土浦駅からタクシー約20分

小田氏は戦国時代には関東に進出する上杉謙信に呼応し、

北条氏と対立していましたが、のちに北条氏になびいて上杉謙信から離反。

これに怒った謙信が小田城を攻めたとか。

遺構の見事さは必見の価値ありで、特に馬出しの見事さは特筆に値します✨

他の城を訪れる際にもそうなんですが、、

「◯◯城趾」などと検索して車を現地に走らせても駐車するスペースに困ることが多いです。

まずは近くに歴史資料館などがないか探してみてください。

もしあれば高確率で駐車スペースがあるはずです。

「城址公園」みたいなのがあれば、その駐車場を目指すのが吉です。

また、付近には手頃な最寄駅がなく、JR土浦駅からですと、

タクシーでおよそ20分ほど。

ということを考えると、自家用車で訪れた方が良いかもしれません。

というわけで、

Googleマップで探してみると、ありました!

「小田城跡歴史ひろば」という資料館が。

駐車スペースもおよそ10台分はありました。

この資料館の受付の方(年配の女性)がすごく気さくそうで、

思わず何か城跡について尋ねようかと思ったのですが、

他の訪問者の方と話してたのでさっさと城址に向かうことに。。

小田城趾はこの駐車場からほど近いところにあります(歩いていけます)。

上の写真のように、その駐車場の位置からすぐ見える位置にあります✨

前方に見えるこんもりした場所がそうですね。

「遺構復元広場」とある通り、大部分は復元されたものなんですが、

それでもキレイに美しく整備された城址(しろあと)は、かなり見ごたえがありますよ。

一度はその美しい姿に魅了されるべきです!

では、いざ現地へ!

土塁の上から堀を眺めてみよう!

”こんもり”した場所に近づいてみると、

予想通り、大きな土塁と堀が目に飛び込んできました。

山の中にある土城は天然の堀や土塁の名残があって見ごたえありますが、

こういった整備された堀・土塁もまた、その形がくっきり見えるので思わず見入ってしまいます。

ご覧のように、

この小田城趾は、土塁がトンネルの入り口のようになっています。

おしゃれ〜!

しかも城址の縄張り図だけでなく、

土塁の断面図も表示するようにしてました。

いや、あらためて勉強になったのですが、鎌倉〜室町時代の武士の館はせいぜい、

屋敷の周りに柵をめぐらす程度だったんですよね。

土塁のような防御施設をこしらえたのは戦国時代に入ってから。

中に足を踏み入れると、

こういった複数の整備された区画を見ることに。

それぞれ、「◯◯があった場所」らしいです。

こういうのもいいんですが、”城マニア”にとっての好物はやはり堀や土塁などの防御施設ですね。

そこで土塁の上に登り、そこからこの城址の様子を動画で撮影しました。

土塁上からの全景図をご覧ください。

(風の音がひどいです、ご容赦ください💦)

”土塁のトンネル”から城跡の全景、

そして堀の深さ(土塁の高さ)などがお分かりいただけるでしょうか?

今度は城の出入り口である各虎口(こぐち)へ向かいます。

虎口(こぐち)についての説明は以下の記事をご参照ください。

複数の虎口(こぐち)を巡る

この小田城趾には複数の虎口(こぐち)があるのですが、

順番に見ていきます。

まずは北虎口から。

城の内部から見た北虎口の様子。

当時はここに門があって、城兵が出入りしていたのでしょう。

遺構を見る限り、道はほぼまっすぐで、

まあ、平城(ひらじろ)としては堀の上に橋を架け、というのが通例ですね。

次に東虎口に向かいました。

ここも堀の上に橋が架けられ、

説明板のあたりに門があったようです。

馬出しにしばし見惚れる。。

この東虎口の橋を渡ったところに、小田城趾の説明板がありました。

左側の縄張り図をみると、⑤の角形をした馬出しがイヤでも目に飛び込んできます✨

次はここを目指します。

馬出しとは、、

城兵が城門から逆襲に出る時に敵兵の返り討ちに合わないための防御施設であり、

それと同時に敵兵が一気に攻め込めないようにした防御ラインです。

すぐそばにはこのような石碑もありました。

まだ比較的新しいのか、、

それほど古さを感じませんでした。

と、馬出しに行く前に、

ここの東曲輪(ひがしくるわ)を忘れるところでした!!

実はここも馬出しだったのではないかと、、

ここの様子を動画でご覧ください。(強風の音についてはご容赦を💦)

確かに、土塁がほどよい高さであり、

城兵がこの土塁を盾として敵兵を跳ね返したと考えれば、納得のいく造りですね。

その東曲輪から橋を眺めた図です。

当時はここが水堀だったようです。

さてここから橋を渡って戻り、お目当ての南西側の馬出しに向かいます。

東虎口から南西の馬出しに向かう様子を動画でご覧ください。

この日はホントに風が強かった。。

にしても、かなりの広さであることがお分かりかと思います。

ここの、歩いて行き着いた先が三箇所目の虎口、そしてその先に馬出しがあります。

南西側の虎口を通過し、

(間に歩行者用の通路を挟んでますが)

橋を渡った先にお目当ての馬出しが!

もう、このアングルだけで、堀と土塁の形がくっきりと見え、

城マニアの心をくすぐります😊

いざ!馬出しの中へ!

橋を渡るところでも撮影。

う〜ん、このアングルも最高!

かなりの広さですね。

そしてここで一度、馬出し内を通過し、別のアングルから動画撮影しました。

馬出しの全景をご覧ください。

土塁の上に上がり、そこからさらに周囲を見渡しました。

広いですよね。

佐倉城の馬出しほどではありませんが、

それでも十分すぎるくらい広いです。

ここでどれだけの人馬が行き交ったことか。。

城マニア、戦国マニアの妄想は尽きません。

最後にもう一度、別の角度から馬出しをとらえた一枚。

左側に見える橋が南西の虎口に向かう橋になります。

ここで小田城の探訪を終わります。

この日は一日で3つの城址を巡り、たいへん充実した日となりました☀️

ではまた!!

馬出しといえば佐倉城です!

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