綺麗な階段状に連なる曲輪群と、ざっくり断ち割る堅堀を備えた山城~皆川城(みながわじょう・下野(栃木))
遠くからでも視界に入る見晴らし台
こんにちは、シンです。
2026年3月6日(金)。
昨年の10月以来、久しぶりに攻城しました🔥🚙
栃木県栃木市にある、皆川城(みながわじょう)へ🏯

◉城のジャンル
山城(やまじろ)
◉文化遺産としての見どころ
◉防御施設としての見どころ
◉アクセス
城跡手前に数台分の駐車スペースあり
東北自動車道「栃木」ICから車で約5分
JR栃木駅よりタクシー約12分
皆川氏は北条氏に味方していましたが、
秀吉の小田原征伐で小田原城が包囲されると密かに抜け出して徳川家康の元に駆け込み、
秀吉に所領を安堵されたとか。。
結果として、皆川城は廃城となり、城主・皆川広照は本拠を栃木城(同じく栃木県栃木市)に移したようです。
👇栃木城については、以下の記事を参照してください。
まず出迎えてくれたのが、縦に深く長い立派な堅堀!!
私は現地に車で訪れたのですが、
城跡に近づくほどに、皆川城の見晴らし台が遠方からでも目につきます。
おそらくは、東北自動車道からでも見えることでしょう。

皆川城跡に到着!!
奥に見える山が皆川城です。
ご覧のように、手前に数台分の駐車スペースがあります。
この左側は公民館になっていまして、そちらにも広大な駐車場がありますが、
そちらを利用する際には、許可をとってからが良いと思います。

その駐車スペースのすぐ脇に、こちらの説明板があります。
皆川城の防御施設について書かれていますね。

その横に、こちらの航空図もありました。
私は今回、皆川城跡のみ訪れましたが、
周囲の神社や寺院も検分されたい方は、参考にしてみてください。

では、さっそく皆川城を攻め上りたいと思います!
左手前にあるのは簡易的なトイレです。

その同じ場所で、いきなり全容を見せてくれるのが、こちらの立派な堅堀(たてぼり)です。
この堅堀(たてぼり)の説明については、私がウダウダ語るより、
城郭・戦国史研究家である西股先生の著書の図が分かりやすいと思いますので、以下に。

このように、城を攻める敵兵が山腹を自由に横移動できないように縦に掘り下げたものが堅堀(たてぼり)というわけですね。

そして中に少し道を進むと、こちらの城跡公園案内図があります。
まずは、図の左端に見える「西桜平」を目指して進んでいきます。

この整備された緩やかな傾斜の道を登っていきます。
右側に二つ鳥居が見えますね。

鳥居は二つとも似たような造りで、
奥にそれぞれ小さな祠のようなものが祀られています。

道の途中で、山頂を見上げると、、、
てっぺんに見晴らし台があるのがお分かりでしょうか?
そして、手前には階段状にこんもりした山肌が連なり、道が少し曲がりくねっていますね。

道の分岐点に差し掛かりましたので、
まずは矢印板が指し示す「西桜平」に向けて歩いていきます。

堅堀(たてぼり)についての説明板がありました!!

どうですか、このアングル!
最初に見た堅堀(たてぼり)よりも長く、はるか上まで続いていますね。
戦国当時はおそらくもっと深く、敵兵は山腹の横移動に苦戦したことでしょう。。

そこからさらに道を進んでいくと、
今度は城の西側の虎口(こぐち)に!
防御上の役割を分かりやすく説明してくれていますね。

このアングルですと、少し分かりづらいかもしれませんが、
うっすら見える階段を右上に登った先が、虎口(こぐち)になっています。
上り道が少し右に折れ曲がり、急な傾斜と曲がりくねる道で進軍速度が落ちた敵兵を、
左右の土塁上から城兵が狙い撃ちにするという構図ですね。
息を弾ませながら階段を登り、二の曲輪へ!!
ここから少しずつ、道というか階段が急に険しくなり、
登るたびに息が上がっていきます。
ここを攻め上る際は、”休みながら”登ることをおすすめします😅

時季的なもので枯れ草が多く、少し分かりにくいですが、
先ほどの西の虎口(こぐち)から道なりにまた登っていきます。

この皆川城跡には、要所要所に、このような平らな防御スペースがあり、
おそらく腰曲輪(こしぐるわ)ではないかと。。
実は、一番最初の道を登ってくる時も山の最下部にそれらしき平らなスペースが見えたのですが、
そこも含めてそうじゃないかなと推測しました。
明らかな説明板などがないのでなんとも言えませんが。。
腰曲輪(こしぐるわ)とは、
下から攻め上ってくる敵兵に対して上から矢を射たり、石礫を投げるなど、
城兵が迎撃するための防御スペースで、山腹を平らに削って造られたものです。

その腰曲輪(こしぐるわ)と思しきところから、
さらにこの傾斜のキツい階段を上へ上へ。。
この二つの階段の間に、最初に紹介した堅堀(たてぼり)が見えています。

階段を登り終えると、「休憩所」がありました🤗
ここまでの傾斜が結構キツめですので、一旦こちらで小休止しましょう。

いかがでしょうか、この眺め。
まだ山頂に到着してませんが、この高さからの眺めだけでも少しく感動があります。
上からのアングルの堅堀(たてぼり)もまたいいですね。

小休止を終え、また矢印板に従い、今度は西の丸方面へ向かいます。

ここからまた少し、階段を登っていきます。

こちらも傾斜がキツくなっています。
でもそれだけ、高い位置に陣取っているということでもあります。
山城ならではの造りです。

階段を登り終えると、見えてきました。
だだっ広い敷地が。
この時ははっきり認識できていなかったのですが、こちらは二の曲輪になります。
見晴らし台のある一の曲輪(本丸)と対をなす防御スペースですね。

そして、その手前にゴツゴツした岩盤状の巨石がちらほら見えます。
このあたりの山の地形の特徴でしょうか。
ここからほど近い位置にある両崖山(足利城)でもこのような岩肌が見られました。
👇足利城については以下の記事をご参照ください。

その、ゴツゴツした岩肌を見せてくれていたのが、この西の丸でした。
こちらは二の曲輪のすぐ左側に位置し、
城の西側から攻め上る敵兵を食い止める役割なのでしょう。

西の丸を背にして二の曲輪を眺めたアングルです。
奥に、さらに一段高い、見晴らし台を備えた一の曲輪(本丸)も見えます。
城の北側の防御施設も見逃してはいけない!!
さて、ここからいよいよ一の曲輪(本丸)を目指して最後の”山登り”をしていくわけですが、、
実は城の北側(山の裏手側)にも、見どころのある防御施設があるのです。
それを少しずつ解説していきます。

二の曲輪から道なりに、一の曲輪(本丸)を目指して進んでいくと、
左側(城の北側)にこのような光景が見えてきます。
木がたくさんあって見えにくいですが、
この裏手側も階段状に腰曲輪(こしぐるわ)のような造りになっているようです。

一の曲輪(本丸)への登り道の途中で、ありました!!
「西の虎口」の矢印板です。
この矢印板がなかったら、あるいは城の北側を検分しようとは思わなかったかもしれません。。

ここも虎口(こぐち)ですね。
たださえ傾斜のある登り道をわざと曲がりくねるように造り、敵兵が攻めにくくしています。

そこからさらに下に伸びる道です。

今度は、その虎口(こぐち)を下からのアングルで撮影。
敵兵の視点で見ると、攻めにくいなぁ〜というのが伝わりますでしょうか。

ご覧のように、道は人が1人通れるほどの幅しかなく、
かなり曲がりくねっています。
上から見たら、絶好の射撃ポジションですね🏹

同じ箇所を、下から撮影しました。
左上に登り、折り返して右上に登る。
その間に、上側に位置する城兵から”狙い撃ち”にされてしまいます。

この城の北側にもこのような土塁があり、
ここもいわば腰曲輪(こしぐるわ)のような造りになっているようです。

その、同じ土塁の塁線上に、また虎口(こぐち)らしきものがありました。
もしかしたら、先ほどの矢印板が示していた「西の虎口」というのは、
こちらのことだったのかもしれません。
いずれにしても、防御構造的に、虎口(こぐち)は複数あることは間違いなさそうです。

下まで降りてくると、また先に道が伸び、奥に矢印板らしきものが見えます。
この奥に進んでいくと、最初に見た西側の堅堀(たてぼり)に到達します。
いよいよ一の曲輪(本丸)へ前進!!
城の北側(裏側)にも、このように敵兵を寄せ付けない頑強な防御施設がありました。
さあ、いよいよこの皆川城の本丸を目指し、もうひと登りです。

先ほど目にしたこちらの矢印板の位置まで戻り、
右奥に道を登っていきます。

ありましたね!
「本丸」と表記された矢印板です。

もう、左上に見晴らし台が見えています。
あと少し。

最後の最後まで、傾斜のキツい階段が立ちはだかります。
ここを登ればゴールです!

皆川城の最頂部に到達!
お疲れ様でした。

縄張り図とともに、皆川城についての説明が書かれています。

この縄張り図を眺めていて、ふと思いました。
ついさっき見てきた「西の虎口」(城の裏手側)って、
もしかしてこの縄張り図にある、「東虎口」(図の右上)では??
少し変だなって、思ってたんですよね。。
方角的にも「西の虎口」とは言えないですよね。

見晴らし台に登り、ここからの眺めを楽しみましょう。

特筆に値するような有名な山などはありませんが、それでもこの山頂からの眺めはいいですね。
山城に登るたびに思います。
戦国当時は、やはりこの近くに「物見櫓」があって、
攻め寄せる敵兵の動きを察知していたことでしょう。

この一の曲輪(本丸)から下の曲輪群を眺めるのもいいですね。

最後に、一の曲輪(本丸)からすぐ下に伸びる道を降りて帰投します。
降りる途中でも、腰曲輪などを眺めながら。。

これだけ綺麗に、整然と曲輪が連なっている山城も、
そうお目にかかれないと思います。
”城跡マニア”からしたら、この眺めだけでも十分満足できるレベルです😅

最後の最後に、もう一度、下から皆川城の全容を見上げて帰ります。
堅堀(たてぼり)に虎口(こぐち)、腰曲輪(こしぐるわ)、土塁など、
さまざまな防御施設を検分させていただきました。
その全てを見て回っても、ざっと所要時間は1時間ほどでしょうか。
それくらいで、山城の持つ魅力を存分に味わえますので、
まだ訪れたことがない方はぜひ!
ますます山城の魅力に心奪われることでしょう。
では、またの記事で🖐️
➡️ 『各地の城一覧』ページ












